<あるかしら書店>には空想や妄想などが詰まっていて専門書ではないのでもちろん<本>について詳しくなれません。
ところがその不思議の中に妙なリアリティがあるので、もしかしてこうなの?と現実世界と本の中の世界を比べ始めるんです。
あるかしら書店にある本はどれも魅力的で楽しい
どんな本なのかは読んでみてのお楽しみですが、もくじをみてみると。
- ちょっとめずらしい本
- 本にまつわる道具
- 本にまつわる仕事
- 本にまつわるイベント
- 本にまつわる名所
- 本そのものについて
- 図書館・書店について
出典:あるかしら書店
月光本? 読書履歴捜査官? 書店婚? お墓の中の本棚? 水中図書館?
どんなことを想像しますか?
どれも有りそうじゃないですか?
ここで現実と空想が交差します。
自分の想像が正解かどうか気になりませんか?
一つだけ紹介します。
本にまつわる仕事から<読書履歴捜査官>(ネタバレ)
あるかしら書店P24より抜粋
この捜査官は人の読書履歴を見ぬく超能力があります。
2時間もののサスペンス劇場で定番の崖の上で容疑者を追いつめる場面。
容疑者:「なぜここがわかった?!」
捜査官:「先月、日本の崖100選を読みましたね」
容疑者が刃物を持って向かってきます。
そこで捜査官が言います。
「やめろ!<殺人罪Q&A>を読むハメになるぞ!」
「<父の心得>を読んでいた頃の気持ちを思い出すんだ!」
「<成り上がり>を5回も呼んだアナタなら、きっとやりなおせる・・・」
かくして容疑者は捕まります。
ヨシタケシンスケさんのかわいい絵が想像を後押ししてくれる<絵本>
「あるかしら書店」の分類は単行本になっていますが、ぶっちゃけ紹介されているのは絵本
いろんな人や本や物がかわいい絵となって本の中で、わちゃわちゃ本に関することを教えてくれます。
「本にまつわる本」の専門店「あるかしら書店」のおじさん
お客さんから要望があればどんな本でも「ありますよ! 」と奥から出してきてくれる魔法使いのようなおじさん
おじさんだけじゃなく本を買って行くお客さんも買った本に出てくる人や物も、同じほんわかした雰囲気の絵で眺めるだけでも楽しいです。
絵の雰囲気に包まれながら読み進めるとなぜか「本にまつわる本」がほしくなります。
ダ・ヴィンチ2017年8月号のプラチナ本
【ダ・ヴィンチ2017年8月号】今月のプラチナ本は 『あるかしら書店』 | ダ・ヴィンチニュース (ddnavi.com)
「ダ・ヴィンチ」は本や本に関することを色々書いている月刊誌です。
ある意味「あるかしら書店」に通ずるところがあるんじゃないかと私は思うのです。
たくさんの本を紹介したりそこに関わる人達を紹介したり、それぞれ読んでいてわくわくします。
第2回(2020年)こどもの本総選挙で2位獲得
25万人の小学生が投票
詳しい順位は主催されている © NPO法人 こどもの本総選挙事務局さんで公開しています。
どれも本好きには定番の本達です。
3位の「りんごかもしれない」も、ヨシタケシンスケさんの絵本です。
あとがき
「あるかしら書店」には作者ヨシタケシンスケさんの本に対する愛情がたくさん詰まっています。
魔法使いみたいなおじさんが出して来る本を見ていると<本>の可能性が広がり<本>について詳しくなれなくても<本>を大好きになれるかもしれません。
読んでいただきありがとうございました。
またお目にかかれますように。
コメント