本を開くのではなく本を開けるなんて、そこからして何やらワクワクしませんか?
「本」を開けると、太宰治をはじめ8人の作家さんの名作文学が入っています。
文鳥文庫のどの文学作品も長編のイメージがあると思いますが、実は16ページに収まる短編です。
01走れメロス / 太宰治 (P16)
02注文の多い料理店 / 宮沢賢治 (P12)
03白 / 芥川龍之介 (P14)
04変な音 / 夏目漱石 (P8)
05堕落論 / 坂口安吾 (P12)
06檸檬 / 梶井基次郎 (P8)
07手袋を買いに / 新美南吉 (P8)
08高瀬舟 / 森鴎外 (P14)
我が家には「手袋を買いに」の絵本があるのですが、こちらはきつねの親子の素敵な絵が本を彩っているので30ページとなっています。
同じお話の本でも色んな形があるのは、読む人にとってはとてもうれしいことです。
時間や場所、年齢によって本を選べるなんて贅沢かもしれません。
ゲームやアニメにも登場する名作文学の作家さん
作家さんの作品は知らなくても、お名前を知っているという方は多いと思います。
架空と実在の違いはありますが、ゲームをする方ならDMM GAMESの「文豪とアルケミスト」をご存知ですか?
マンガを読む方ならKADOKAWAの「文豪ストレイドッグス」をご存知ですか?
アニメを見る方なら 「文豪とアルケミスト」 「文豪ストレイドッグス」 その両方をご存知ですか?
イケメン文豪の皆さんが作家業とはまた違った活躍をするのでファンの方も多いと聞きます。
8人の作家さんのプロフィール
太宰治
1909年、青森県金木村。27歳の頃に最初の作品集『晩年』を刊行。代表作に『走れメロス』『津軽』『お伽草紙』。戦後、『斜陽』などで流行作家となる。『人間失格』を残し、1948年玉川上水で入水自殺。
宮沢賢治
1896年、岩手県花巻。盛岡高等農林学校卒。日本を代表する詩人であり、童話作家。郷土岩手に基づいた創作を多く行う。生前に刊行されたには『春と修羅』と『注文の多い料理店』のみ。享年37歳。
芥川龍之介
1892年、東京。東京大学在学中に発表した『鼻』を夏目漱石が激賞し、文壇で活躍。歴史的な文献を題材に、多くの短編小説を執筆。1925年頃から体調を崩し「唯ぼんやりした不安」のなか、薬物自殺。
夏目漱石
1867年、江戸牛込馬場下に生まれる。帝国大学英文科卒。1905年に『吾輩は猫である』を発表。その後、新聞社に入社。『三四郎』『それから』『こころ』など数々の傑作を残し、『明暗』執筆中に死去。享年50歳。
坂口安吾
1906年、新潟県新潟市。小説家、評論家、随筆家。昭和の戦前・戦後にかけて活躍した近現代日本文学を代表する作家の一人。純文学のみならず、歴史小説や推理小説も執筆。1955年、脳出血で死去。享年48歳。
梶井基次郎
1901年、大阪生まれ。文学に惹かれ東京帝大英文科に入学。『桜の木の下には』『城のある町にて』『冬の蠅』など20篇余りの珠玉の短編を残す。初の作品集『檸檬』刊行の翌年、肺結核により31歳の若さで永眠。
新美南吉
1913年、愛知県。18歳で上京する。『ごん狐』『おぢいさんのランプ』など多くの童話作品を発表。童話の他に動揺、詩、短歌、俳句や戯曲も残した。在京中に病に倒れ、わずか29歳で死没。出身地の半田には、新美南吉記念館が建てられた。
森鴎外
1862年、石見国(現・島根県)生まれ。第一大学区医学校予科に入学。ドイツに留学し衛生学などを学ぶ。1907年には陸軍軍医総監に就任。その後も創作活動をつづけ『高瀬舟』『阿部一族』などの代表作を発表。
文鳥文庫各作品の裏表紙~作者紹介を引用しました。
手紙のような本は取り出す時が楽しい
この8篇の物語を一作品ずつ袋から取り出す時、本と言うよりも友人から届いた手紙を開封する気分になります。
蛇腹になっている本編を読むとまさしく昔の書簡のようで、8人の作家さん達からの時空を超えて届いた手紙を読んでいるようです。
読むだけじゃなく飾れる文学作品
1964年のユネスコ総会で採択された基準は、「本とは、表紙はページ数に入れず、本文が少なくとも49ページ以上から成る、印刷された非定期刊行物」と、定義している。5ページ以上49ページ未満は小冊子として分類している
引用元:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
文鳥文庫の文学作品は個々のページ数からすると小冊子のようですが、8編の物語が合わさると本に化ける変わった文庫です。
気軽に持ち運べる本という遊び心をくすぐる文鳥文庫には、DE Inc. 共同代表で文鳥文庫の店長でもあるKEITA MAKINOさんの思いと挑戦がつまっています。
箱の背表紙にはタイトルがないので、本をしまう時は本棚よりも壁に飾る方がおしゃれなんじゃないかとためしてみました。
本棚の本も好きですが壁に飾られている本も乙ですね。
あとがき
文鳥文庫は、三男が誕生日のときに友人から頂いたものです。
本好きの友人へのプレゼントには最適ですね。
どんな本でも、物語を書かれた作家さん、作られた方達、読者がいてはじめて世に出る気がします。
一冊の本にはたくさんの人達の思いがつまっています。
そういったこと考えながら、本を読まずに眺める時間を楽しむのは私だけでしょうか。
読んでいただきありがとうございました。
またお目にかかれますように。
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