6月30日には行けなかったのですが、ひろさんと30日より少し前に出向き茅の輪をくぐって無病息災を祈願してきました
平安神宮~夏越の大祓と茅の輪くぐり
水無月みなづきの夏越なごしの祓はらえする人は 千年ちとせの命 のぶといふなり
6月30日は6月晦日といい、平安神宮だけではなく全国の神社で夏越の祓が行われます。
一年の折り返しのこの日に大祓を行い半年間の災厄や穢れをはらい、残り半年間の無病息災を祈願します。
平安神宮では6月30日16時より大祓式が執り行われますが、それより前に茅の輪が設置されているので誰でも茅の輪くぐりが出来ます。
茅というイネ科の植物で編んだ輪の中を、神拝詞 を唱えながら左、右、左と∞マークを描きくぐります。
くぐってそのまま大極殿(外拝殿)へお参りするのですが、京都では平安神宮が最も茅の輪から拝殿までの距離があります。
茅の輪くぐりは蘇民将来のお話が由来です。
旅の途中で宿を乞うた武塔神(むたふ(むとう)のかみ、むとうしん)を裕福な弟の巨旦将来は断り、貧しい兄の蘇民将来は粗末ながらもてなした。後に再訪した武塔神は、蘇民の娘に茅の輪を付けさせ、蘇民の娘を除いて、(一般的・通俗的な説では弟の将来の一族を、)皆殺しにして滅ぼした。武塔神はみずから速須佐雄能神(スサノオ)と正体を名乗り、以後、茅の輪を付けていれば疫病を避けることができると教えたとする。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』/蘇民将来
ここに出てくるスサノオノミコトは古事記や日本書紀に出てくる神様の一人です。
イザナギノミコトが黄泉の国から帰還し、その黄泉の国での穢れを清めると次々と神様が生まれ最後に生まれた三柱を三貴神と呼びます。
三貴神
- 左目を清めるとアマテラスオオミカミが生まれます。
- 右目を清めるとツクヨミノミコトが生まれます。
- 鼻を清めるとスサノオノミコトが生まれます。
スサノオノミコトはヤマタノオロチ退治のお話で知っている方もいるのではないでしょうか。
その退治したヤマタノオロチの尾から現れたのが草薙剣(天叢雲剣)で、この剣が天孫降臨に由来する有名な三種の神器の一つです。
三種の神器
- 八咫鏡(やたのかがみ)/ 伊勢神宮
- 八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)/ 皇居
- 草薙剣/天叢雲剣(くさなぎのつるぎ/あまのむらくものつるぎ) / 熱田神宮
『八雲立つ 出雲八重垣 妻籠みに 八重垣作る その八重垣を』
この日本最初の和歌を詠んだのもスサノオノミコトと言われています。
元々は茅の輪を腰につけることで、蘇民将来の子孫と認識され災厄をのがれられるというお話ですが、それが今は大きな茅の輪をくぐって厄払いをする神事に変わっています。
それと同じく神社によっては人形の紙が用意されていて、自分の身代わりになってくれるその人形に名前と年齢を書き穢れを移していきます。
手にとって、両腕、胸を人形でこすり、最後に息を人形に吹きかけて終了です。
この人形はいつもすーばあちゃんが近くの神社に行き用意してくれるので、その人形にひろさんと私が家族分の名前を書くとすーばあちゃんが神社におさめてくれるんです。
後日、神社にてお焚き上げをしてくれます。
京都では和菓子の水無月を食べます
白い外郎の上に甘く煮た小豆が乗っていて、三角にカットされている京都発祥の和菓子です。
京都では6月晦日に水無月を食べて、あと半年の無病息災を祈願するようです。
京都だけではなく、名前のごとく6月になると和菓子屋さんに並ぶので、食べた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
平安神宮は京都の中では比較的新しい神社
平安神宮は、明治28年(1895年)に平安遷都1100年記念事業として創建されました。
京都の地に平安京を建都した第50代桓武天皇をご祭神とし、その後皇紀2600年にあたる昭和15年に平安京有終の天皇、第121代孝明天皇のご神霊が合祀されました。
京都三大祭りのひとつ、時代祭が行われます。
大鳥居は、昭和天皇御大礼の記念事業として建立されました。
高さ24m、幅18mの大鳥居は、昭和天皇御大礼(即位礼、大嘗祭、大饗を中心とする皇位継承儀礼全般)の記念事業として昭和4年に建立されました。
應天門から300m程南の神宮通に建っています。
大極殿(外拝殿) は平安京の役所が再現されています。
大極殿は平安京の大内裏の正庁である朝堂院の正殿を約8分の5の規模で再現されています。
大極殿に掲示されている説明板より//
- 建坪 一〇四坪六厘(約三四四平方メートル)
- 桁行 一一〇尺(約三三、三メートル)
- 梁行 四〇尺(約一二、一メートル)
大極殿から内回廊でつながる東方の小楼閣は四神にちなんで蒼龍楼、西方は白虎楼と呼ばれます。
回廊には蒼龍・朱雀・白虎・ 玄武の四神をあしらった釣灯籠が吊り下げられています。
駐車場
京都市京セラ美術館の西隣にある京都市勧業館「みやこめっせ」にも駐車場がありますが、今回は京都市京セラ美術館の北側にある市営の岡崎公園駐車場(岡崎公園グラウンド地下)を使いました。
入口は二条通り東向き車線にあります。
あとがき
茅の輪を左、右、左とくぐりながら祈願するのは、家族の健康と家内安全でした。
ひろさんと二人で家族全員分の祈願は少し欲張りだったかもしれませんが、やはり願わずにはいられません。
残り半年家族皆が何事もなく過ごせますように。
夏越の大祓は6月ですが、12月には年越しの大祓が各地であります。
一年の穢れや厄を祓って新たな一年を迎えられるよう神社に出向くのも良いと思いませんか?
読んでいただきありがとうございました。
またお目にかかれますように。
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